ミュージカル『テニスの王子様』青学vs六角 小越勇輝&和田琢磨インタビュー
越前リョーマ役の小越勇輝&手塚国光役の和田琢磨 インタビュー
今、若手俳優として活躍中の城田優や加藤和樹などを輩出した大人気ミュージカル『テニスの王子様』。チケット入手も困難だと言われているほど人気と話題をさらっている本作は、なんと7年間で累計100万人もの動員を超えるほど。その2ndシーズンが2011年からスタートし、“青学vs氷帝”に引き続き今回は“青学vs六角”の公演が行われる。
本公演に出演中の越前リョーマ役の小越勇輝と手塚国光役の和田琢磨が来福。現在全国ツアー中の彼らに、作品の見どころやそれぞれの役柄についてインタビュー。
■それぞれどんな役柄ですか?
小越
越前リョーマは、クールでもの静かなんですが、内に秘める熱い想いを持っているんです。でもちょっとのんびりしているところもあって、クールだけどおっちょこちょいなところもあるどこか憎めないキャラクターですね。
最初に原作を読んでイメージしていたキャラクターがあったので、できるだけそのキャラクターに忠実にやろうと思っていたんですけど、実際に演じてみると漫画では描かれていない部分を自分で考えられるようになりました。
和田
僕が演じる手塚国光という役は、終始一貫してマジメで自分にもチームのみんなにも厳しい隙のない人間なんです。役者自身の僕としては、動きも少ないですし、表情もあまり変わらないので少しつまらないなと思っていたんですよ。でも実際に役を演じていくうちに、形や動きを、使わなくても彼の強い想いや、チームメイトに対する愛情を表現することが楽しくなってきました。今ではやりがいがある役だと感じていますね。
■ミュージカル『テニスの王子様』の作品の魅力ってどんなところだと思いますか?
小越
一回、一回の公演がすごくハードなんですよ。歌って踊って、テニスもやって。でもキャスト一人一人みんなが必死になって汗かいて頑張っている姿だったり、公演の回を増すごとに成長していけるんです。そういう部分がやっていて面白いところですね。
和田
漫画では、一コマ一コマでシーンが描かれていて、読む人はみんな同じように感じられるんですが、舞台は区切りがないので、お客様がそれぞれに観たい役者やシーンをピックアップして観ることができますよね。そうすると本当にリアルな人間が浮き出てくるんです。2.5次元というか、漫画やアニメでは描ききれないところまで生身の人間がしっかり演じきっていますので、そういった部分ではまた原作とは違った面白さがあると思います。
■見どころのひとつに試合のシーンがありますが、実際に演じていて大変なことや、難しいなと感じるところがありますか?
小越
ベンチでの居方っていうのがすごく難しいですね。試合をする人は必死にやっるんですけど、その時ベンチにいるみんなの気持ちだったり表情だったり、居方によっても試合の雰囲気ってスゴく変わると思うんですよ。本来の僕ならもっと「ヨッシャー!」とかやりたいですけど、キャラクターがそうじゃなかったりするので、じゃあそういうアクションをやらずに自分の役をどういう風に見せるかとか、どうチームメイトと絡むのか、それをどう表現するのかっていうのはすごく難しいですね。
和田
テニスの試合って1人では出来ないものなので、相手とのコミュニケーションがとても大切になってくるんです。1人の演者だけでは作れないものがいっぱい詰まってますので、そこがすごく他の舞台と違っているんじゃないかなと思います。自分がやりたいように演じる訳にはいかないので、そこがすごく大変ですね。
■お二人とも最初は観客としてテニミュを観ていたそうですが、実際に参加してみて、どうですか?
小越
観客として観ていた時は、あんなに踊っているのに息も切らさずに歌って、スゴいなと思っていて。僕自身は歌とかダンスを全くやったことがなかったので、踊りながら歌うっていう二つことを同時進行するのが、最初は大変でしたね。
和田
最初は歌とかダンスとかに興味がなかったんですよ。実際にやってみると覚えることはもの凄く多いですし、ほとんどのキャストが素人からスタートするんですけど、求められることはとても高いハードルのものが多くて。そこに必死にしがみついて行きながら自分たちの作品にしていくという感じなんです。こんな大変なことを1stシーズンの方はされていたんだなって改めて思いましたね。改めて彼らを賞賛する気持ちが高くなりました。
■今度の福岡公演についてはいかがでしょう?
小越
福岡に来たのは前回の公演が初めてだったんです。初めての場所で初めての 2ndシーズンをやらせていただいたんですが、最初はどんな感じに受け取ってくれるんだろう?って不安もありました。でもみなさんがとてもあたたかく迎えてくれて、楽しそうに観ていてくれているなと感じましたね。
和田
前回もそうなんですけど、福岡の公演はツアーである程度公演を重ねてから行くので、キャストのみんなが自信を持って初日から取り組める感じはありますね。それまでに積み重ねてきたものを100%の力で出し切っているので、いい作品を観ていただけると思います。
■福岡のファンへメッセージをお願いします。
小越
東京、大阪、名古屋とこれまでの公演で培ってきたものを、福岡公演に繋げて、さらに熱い作品をみんなで作って行けたらと思っています。福岡のみなさんといっしょに楽しめたらなと思います。
和田
今回、実は僕が演じる手塚部長は試合会場にはいないんです。肩の治療のために九州の病院に行っちゃうという設定なんですよ。手塚がベンチにいない青学チームが、競合の六角中にどう挑んでいくかが見どころのひとつでもあります。僕自身としては手塚が試合会場にいなくても青学のチームのことを思っていたり考えたり、みんなに夢を託すシーンがありますので、そこを目一杯表現できたらいいなと思います。
© 許斐 剛/集英社・NAS・テニスの王子様プロジェクト © 許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
【キャナルシティ劇場】
■ 2月3日(金)19:00、4日(土)13:00・18:00、5日(日) 13:00
■ 原作/許斐 剛『テニスの王子様』(集英社 ジャンプ・コミックス刊)
■ オリジナル演出・脚色/上島雪夫
■ 料金/5,600円(全席指定)
〈チケットぴあ Pコード〉(パソコン・携帯)414-503
〈ローソンチケット Lコード〉(パソコン・携帯)88885
e+(イープラス)(パソコン・携帯)
【問合せ】ネルケプランニング 03-3715-5624(平日11:00~18:00)