『ファインディング・ドリー』日本語吹替版でデスティニー役を演じた中村アンにインタビュー！
『ファインディング・ニモ』の奇跡の冒険から１年。カクレクマノミのニモの親友で、何でもすぐに忘れてしまう、忘れんぼうのドリーがただひとつ忘れなかったのは《家族の思い出》。「今度は僕がドリーを助けてあげる」──ニモと父マーリン、そしてカメのクラッシュや個性豊かな新しい仲間たちも加わり、ドリーの家族を探す感動の冒険が始まる。
7/16（土）に公開した『ファインディング・ドリー』日本語吹替版で、ジンベエザメのデスティニー役を演じた中村アンさんが来福し、初挑戦となった声優について、作品の魅力について語ってくれました。
◆デスティニーというキャラクターが、テレビで拝見している中村さんの雰囲気とピッタリだなと感じました。キャラクターを演じられる時に気をつけられたことはありますか？
中村アン（以下：中村）
とにかく元気で明るくて前向きな役どころだったので、それに務めていましたが、デスティニーは時に大胆な行動をしたりもするので、本当に“まんま”だったんです（笑）。初めて声のお仕事をやらせていただいたのですが、それがディズニー／ピクサー作品で、とても思い入れが深かったのですが、それを考えすぎると出来なくなるので、あまり深く考えずにデスティニーを愛する気持ちでやりました。
◆監督からリクエストされたことはありましたか？
中村
とにかく元気に、と言われていました。アメリカのデスティニーの声優さんもすごい元気なんですよね。英語だともっと早口だったりして。なので最初は、そのイメージとズレがないようにテンションを合わせるのが難しかったですけど、ドリーを元気づける、という感じでやりましたね。私はチアリーディングを7年間やっていたんですけど、チアって競技なんですけど、相手を勇気づけるとか応援するという部分もあるんです。その頃を思い出しながらやらせていただきました。バラエティー番組のお仕事もそうですが、何かを伝える、ということはとても難しくて最初は大袈裟にやることも恥ずかしかったんです。でも恥ずかしがらずにやることで表現の幅も広がりましたし、『ファインディング・ドリー』の声の出演をさせていただくチャンスもいただけました。そこでこれまでの経験を生かせる事ができてうれしかったですし、こんなチャンスをいただけたことも、とても光栄に思っています。
◆歌うような台詞もありましたね。
中村
クジラ語はちょっと恥ずかしかったですね（笑）。収録の後半で録ったので、少し声を出す事に慣れて来た頃だったのですが、全く今までやったことがないことで、最初はなかなかOKがでなかったんです。でも監督さんにイメージしやすい資料をいただいて、それを聴いて耳に慣らしてやったんですけど、自分が思っていた100倍くらい大きな声を出した感じでした（笑）。最後はオペラ歌手のような姿勢で、遠くに声を出すような感じでやっていましたね。
◆中村さんが感じるドリーの魅力とは？
中村
ドリーは家族を探すために泳ぎ続けます。前に前に進み続ける姿勢に勇気づけられるというか、背中を押される瞬間はいっぱいありましたね。あんなに広い海をひとりぼっちなのに、家族への愛で真っ直ぐに泳ぎ続けるってスゴイですよね。私も仕事をしてみて、続けること、諦めない事というのを学んできましたが、これからもドリーを思い出しながらどんな苦難にも立ち向かって行きたいなと思いますね。もちろん家族の絆だけでなく、友情も描かれていますし、人生で大切な人に出会えるって財産だと思いましたし、やっぱり仲間がいないと生きていけないんだなと思ったりしました。
◆この映画が伝えたいメッセージをどのように感じられましたか？
中村
たくさんメッセージが詰まった作品ですので、コレだ！というのは一言では言えないですし、それぞれに感じ方も違うかなと思いますけど、でもやっぱり諦めないことはすごく大事だなと思いました。ドリーが諦めずに家族を探し続ける姿を、ハラハラしながら見ていたんですね。次に起こることが想像がつかないので、見ていてドキドキが止まらなかったですね。私はそんなメッセージを強く受け取りましたが、見てくださったみなさんが、どこかしら気持ちを重ねて見ていただける映画だと思います。
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『ファインディング・ドリー』
TOHOシネマズ天神、ユナイテッド・シネマキャナルシティ１３、T・ジョイ博多、ほかにて公開中
【監督】アンドリュー・スタントン【共同監督】アンガス・マクレーン
【製作総指揮】ジョン・ラセター
【ボイスキャスト（字幕／日本語吹替版）】
ドリー：エレン・デジェネレス／室井滋
マーリン：アルバート・ブルックス／木梨憲武
ハンク：エド・オニール／上川隆也
デスティニー：ケイトリン・オルソン／中村アン
ニモ：ヘイデン・ローレンス／菊地慶
