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大ヒット公開中!『64ーロクヨンー後編』、舞台挨拶に佐藤浩市、夏川結衣、瀬々敬久監督が登場!

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OLYMPUS DIGITAL CAMERA『半落ち』『クライマーズ・ハイ』など数々の傑作を生み出してきた横山秀夫が7年ぶりに世に放った衝撃作『64(ロクヨン)』は、2012年「週刊 文春ミ ステリーベスト10」第1位、2013年「このミステリーがすごい!」第1位などに輝き、瞬く間に文壇を席巻。そんな究極のミステリーが、日本映画界を代 表する超豪華オールスターキャストによって、前後編2部作のエンタテインメント超大作『64-ロクヨン-前編/後編』として映画化され、物語のクライマッ クスとなる後編がいよいよ公開!

主演の佐藤浩市、夏川結衣、瀬々敬久監督が舞台挨拶に登壇。作品の魅力や撮影秘話を語ってくれました。

■前編、後編、それぞれに作品の魅力をお話しいただけますか?

佐藤
前編はサスペンスというよりは人間ドラマです。組織の中で人間がどう生きるか、人は歳を重ねるほどに多面的に なっていきますし、日本の社会で生きること、組織の中で生きること、それが当たり前なんだけど、そのキツさ、辛さは当人にしか解らない部分もあります。後 編は、(前編と)映画の色合いを変えず、ギアが2段にも3段にもシフトアップして、ある種疾走感の中、ドラマは進んでいきます。原作とも違う着地点をみん なで求めて、そこに行き着きました。それをみなさんがどう思われるか、観ていただいて、判断していただきたいと思います。

夏川
前編は後編に向かうための伏線がたくさん敷かれていましたし、後編をご覧になった時に、(前編の)あれは こういう意味だったんだ、とか、色んな発見があると思います。前編をもう一度前編を観ていただくと、色んな俳優さんが演じられていたお芝居はこれのため だったんだ、というのも楽しめると思います。

■ご夫婦役をやられてみて、お互いに新たに発見した部分はありますか?

佐藤
あまり夫婦の話を見せているところは劇中にはあまり出てきませんが、その中で二人はどういう夫婦だろうな?と夏川さんとお話した時に、お互いに同じ考えを持っていたんですね。娘が失踪して、いつ壊れてもおかしくない夫婦なんです。明日どちらかが離婚届を食卓の上に置いていたら、お互いにそれはしょうがなく受け入れるかもしれない、というほど。その夫婦が、娘がいつか帰ってくるかもしれない、そこだけで繋がっている。その危うさが大事だと。お互いに思うことはいっしょだったので、これが後編の最後の方に向かって、夫婦がどうなるのかも含めて、楽しんでいただきたいですね。

夏川
正直、今回の役は難しかったです。夫婦でいながらも、夫婦らしい会話というのが、映画の中で描かれていない。台詞がない中での、二人の関係性、雰囲気作りというのが大事だったので、私自身、すごく勉強になった作品でした。お互いギリギリな不安で不安定な関係なんですけど、それでも繋がっていることを大切に、壊れないように気遣いながら生きている。でもその気遣いが相手を傷つけてしまう。これまでにやったことのない夫婦だったので、佐藤さんに支えていただいて乗り切ったという感じでした。

■この昭和64年を描くにあたって、大事になさったことは?

瀬々監督
それは全編通してのテーマではありますが、やはり天皇陛下が亡くなって、歌舞音曲を廃され、日本全国が沈鬱 なムードの中にいた、そういう雰囲気の中で誘拐事件が起こった、そのムードは大切にしようと思いました。被害者のお父さんは、その時の時間の中で何かを忘 れて来たように過ごしている、そういう心の重さは大切にして描きました。

■たくさんの俳優さんが出演されていて、佐藤さんとの芝居合戦も見どころのひとつですが、佐藤さんの中で記憶に残っているシーンは?

佐藤
後編、僕は永瀬君演じる雨宮さんの被害者家族を訪れて、彼に呼び止められて漬物工場のベンチシートに二人で座って話をするシーンがあるんです。形は違うけど、暴力的に娘を奪われた喪失感を持つ父親と、自分に原因があると分かっていて、そして娘が失踪した父親、その喪失感に違いはあるんだけど、重さは変わらない。その二人が何となく気遣いながら、そこに座るという、そういうシーンがあります。他がとても激しいシーンが多い中で、そういうシーンが印象深く残っています。

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■今だから言える撮影中のエピソードは?

瀬々監督
夏川さんには痩せろって言いました。ごめんなさい!(笑)。照れくさいですけど、佐藤浩市さんがいた からこの映画はできた、と思っています。これだけの俳優さんたちが出演して頂けたのも、それをまとめてくださったのも浩市さんですし、すごく責任重大な中 でこの映画を背負ってくれたということは感謝していますし、佐藤浩市さんがいなかったら出来なかった映画です。ぜひそれは後編にも映っていると思います。

■最後にこれから映画を観るファンの方に一言お願いします

瀬々監督
後編、楽しみに観てください。そして前編にどんな伏線が散りばめられていたのかな?と気になったら、もう一度見直してください。何度も観ていただきたくて作った映画です。ぜひご覧ください。

夏川
後編は、私も映画館でもう一度、観たいと思うくらい面白かったので、前編ももう一度観ていただけたらと思います。よろしくお願いします。

佐藤
後編で色んな人の色んな思いが交錯します。それをやっと観ていただけることになりました。前編、後編に分けたので、みなさんをお待たせしてしまうことになったのですが、4時間ぶっ通しで観ると、また違う感慨があります。それもぜひ試してみてください。

 

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64-ロクヨン-後編
TOHOシネマズ天神、ほか全国にて公開中!

【監督】瀬々敬久
【原作】横山秀夫『64(ロクヨン)』(文春文庫刊)
【出演】佐藤浩市
綾野剛 榮倉奈々 夏川結衣 緒形直人 窪田正孝 坂口健太郎
椎名桔平 滝藤賢一・奥田瑛二 仲村トオル 吉岡秀隆
瑛太 永瀬正敏・三浦友和

http://64-movie.jp/

Ⓒ2016映画「64」製作委員会

 

 

 

 

 

 

 

 

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