OLYMPUS DIGITAL CAMERA

主演の志村金吾を演じる中井貴一さん、その妻を演じる広末涼子さん舞台挨拶

作家・浅田次郎が2003年に発表した短編集「五郎治殿御始末」に収められている一編、「柘榴坂の仇討」を中井貴一の主演で映画化。
幕末の安政7年、主君・井伊直弼の御駕籠回り近習役として仕えていた彦根藩士の志村金吾(中井貴一)は、桜田門外において目の前で井伊の殺害を許してしまう。切腹も許されず、仇討ちを命じられた金吾は、時が明治へと移り変わってもなお、井伊を殺害した刺客を探し続ける。やがて金吾は、 井伊を討った水戸藩浪士の最後のひとりで、車引きの直吉と名を変えて生きていた佐橋十兵衛(阿部寛)を見つけ出すが、その日、明治政府が仇討ち禁止令を発する。

主君の仇討ちを命じられた武士の不器用な生きざまを通し、幕末から明治へと時代が激変する中、武士として、人としての誇りと覚悟を持って生きる侍たちの姿を描く。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

本作について志村金吾を演じた中井貴一は
「こうありたいと思いました。民放のテレビ番組からも時代劇がなくなり、形を変えて時代劇がアクション映画のようになって来ています。日本の時代劇はそうなっていくんだろうなと思っていた矢先に、真正面から日本の時代劇というものを捉え、日本人の心を捉える映画の話をいただいて、これはお客さんが観てくれるかな?という不安もありましたが、こんな時代だからこそ、きちんと真正面から時代劇に取り組まなければならないとしみじみと思いました。本当の時代劇のおもしろさや、日本人たる姿が描かれた作品になったと感じています。
このお話を頂いてすぐに海外に行く仕事がありまして、飛行機に乗って映画を観ていたら広末さんの映画だったんです。その映画のあるワンカットを観た時に、セツは広末さんだと思ったんですね。それで日本に戻ってプロデューサーにセツ役はぜひ広末さんにお願いしたいと伝えたんです。また敵役を演じる阿部寛さんはとても真面目な方で、撮影に入る前に、敵役なので僕とは会わないと仰っていたそうなんです。撮影現場もいっしょだったんですが、極力話をせずに撮影を乗り切りました。
今、本当に時代劇の数が減って来ています。しかし僕たちがこの時代劇を続けて行かない限り、進んでいかないと思います。そしてご覧になって時代劇を好きになっていただけたらと思います。」

妻・セツを演じた広末涼子は
「とても素晴らしい脚本だったのですが、これが現代の設定であれば描くことが難しいのではないかと感じました。時代劇だから描くことのできる、日本人であれば誰もが憧れとするであろう男性像、女性像を描いてくれているんじゃないかと。
待つ、耐え忍ぶ女性の美しさと同時に辛さや苦しさや儚さや切なさも感じたんですけど、その時代の女性がこういう風に生きてくれたからこそ、今の私たちがあるんだなと体感しました。
中井さんは撮影現場や演じる役によって変わるとおっしゃってたのですが、私が観る限り、今回は撮影現場では常に「志村金吾」だったんです。待つ姿勢や佇まいも。ひと時も変わることなくいらっしゃるので、いっしょにいる私も自然とセツの気持ちになれました。なので、何も役作りがいらなかったですね。演じる側としてはとても幸せな現場に立ち会わせていただきました。とても幸せな時間でした。
実はこの役に私を推薦していただいたのが中井さんだったと聞いたのは、映画の撮影も終って、プロモーションを始めた時だったんです。本当に光栄です。」

 

 

 

「柘榴坂の仇討」9月20日(土)全国ロードショー

zakurozaka04
◎監督:若松節朗
◎音楽:久石譲
◎原作:浅田次郎(「五郎治殿御始末」所収)
◎出演/中井貴一 阿部寛 広末涼子 髙嶋政宏 真飛聖 藤竜也 / 中村吉右衛門
〈2014年・日本・119分〉
上映館:福岡中洲大洋 T・ジョイ博多 TOHOシネマズ天神 他
©2014映画「柘榴坂の仇討」製作委員会