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ビリー・ワイルダー好きは見逃すべからず!
ハリウッドの名監督ビリー・ワイルダーを想起させる、巨匠がゆえの人生の皮肉、成功と挫折をウィットに富んだ会話で綴ったコメディー「グットラック、ハリウッド」。

往年の大監督ボビー役には日本の名優・長塚京三が、脚本家志望の若手作家デニスにはマイペースな演技で個性を魅せる筒井道隆、ボビーを温かく見守る秘書メアリーを演じる実力派久世星佳。ほんのり切なくユーモラスな会話が見どころの三人芝居。公演間近なので、急いで!急いで!

★「グッドラック、ハリウッド」公演レビュー★
ボビーの人生から垣間見えるもの
秘書に「何かコピーするものは?」と尋ねられた映画監督のボビー、「ああ頼む、私の若さを」。冗談めかして答えてはみたものの、半分は本音。『グッドラック、ハリウッド』は、老境を迎えて引退同然の、かつての名匠を描いたコメディーだ。
彼の口からは辛辣なジョークがぽんぽん飛び出し、痛快な作品に仕上がってはいるが、作者のリー・カルチェイムは、上っ面だけの〈ライトな〉コメディーを狙ってはいない。おそらく若い頃から仕事漬けの人生を送ったであろうボビーが、世間から忘れ去られた現実といかに向き合い、第二の人生を踏み出すか。ここに作品の本質があるのだ。ただカルチェイムは〈ハリウッドに見放された老監督の末路〉という描き方を避け、終始ボビーを温かい視線で見守っており好もしい。
往年の映画ファンの方なら、ボビー像にビリー・ワイルダーを重ね合せるだろう。本作もワイルダーの諸作よろしく、洒落たオチが用意されているのでお見逃しなく。(文=中島薫)

 

【メルパルクホールFUKUOKA】
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グッドラック、ハリウッド
■公演日/3月27日(火)18:30
■作/リー・カルチェイム ■翻訳/小田島恒志 ■演出/山田和也
■出演/長塚京三、久世星佳、筒井道隆
■料金/7,000円(全席指定)
〈電子チケットぴあ Pコード〉373-256〈ローソンチケット Lコード〉81696
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