1983年ロンドン・ウエストエンドでの初演以来、世界中で愛されているミュージカル「ブラッド・ブラザーズ」。
甘美で躍動的な音楽が描くこのスリリングな作品はローレンス・オリヴィエ賞作品賞に輝いたことでも知られている。日本でも1991年以来、繰り返し上演されてきた名作。今回、演出を手掛けるのは本作の日本初演にも参加していた吉田鋼太郎。数奇な運命をたどる双子の兄弟・ミッキーとエディを演じるのは、柿澤勇人とウエンツ瑛士。

二卵性双生児として生まれた二人の男の子。一人は裕福な家庭に引き取られ、もう一人は実の母親と貧しさの中で暮らしていた。正反対の環境で育った二人はお互いが双子であることを知らないまま、人生を通して固い友情を育んでゆく。共にいたずらをした無邪気な子供時代、恋や夢に溢れたまばゆい青春の日々…。血のつながりが生む数奇な人間模様は、観る者を捉えて離さない!

本作で双子のミッキーとエディを演じる柿澤勇人とウエンツ瑛士にインタビュー

◆今作の見どころについてお聞かせください。

柿澤勇人:生き別れた双子がお互い事実を知らないままに友情を深めていくという切なくて悲しい物語ですが、前半は7~8歳児の頃を演じるんです。それが、子役を使うのではなく、本人たちが演じるんです。それはなかなか観られないと思います。僕も役者をやっていて、8歳児を演じるということはあまりないんです。子役が演じたりして成長物語を描くことが多いのですが、今回は30歳を超えた大人たちが8歳の頃を思い出しながら子どもを演じるという。そこは見どころのひとつだと思います。悲しい物語ではありますが、決して暗い話ではなくて、笑えるところもありますし、それがゆえに切ないシーンはより一層そう感じていただけると思います。音楽も素敵な曲ばかりなので、色々な感情を観客のみなさんと共有できる作品になると思っています。

ウエンツ瑛士:見どころは“人”ですね。キャストももちろんですが、スタッフも含めプロ集団が揃っているんです。それぞれが自分の役割に徹してそれを果たすことで、カンパニーが一丸となれるんじゃないかなと思っています。実はまだ稽古が始まっていないので、自分が感じたことしたお伝えできないのですが、そういうメンバーが集まったなと感じていたので、お客様にはノンストレスで芝居の世界に飛び込んでいただいて、そして劇世界に浸っていただける作品になると思います。そのカンパニー全体を、演出を手掛ける吉田鋼太郎さんが、全てをまとめてくださると思います。これから稽古をして本番を迎えますが、いい意味で自分たちにもプレッシャーをかけて頑張れるのではないかと感じています。それは楽しみにしていただけたらと思います。

◆お互い初共演だそうですが、それぞれどのような印象を持たれましたか?

柿澤勇人:彼には仕事モードのスイッチがあって、オンになっている時には面白くておちゃらけている印象があると思いますが、本来の彼は決してそうではなくて、真面目で繊細で、そしてすごく頭が良い人なんだと思っています。頭が良くないとバラエティー番組の司会などはできないと思いますし、とにかく頭の回転が速い。きっとそれが芝居にも生かされていると思いますし、役を掴むのが早いというか……僕は最後の最後まで悩むことが多いので、それが芝居にも現れているような気がしています。先日、吉田鋼太郎さんと「スルース」という二人芝居をやらせていただいたのですが、役を掴むまでにかなり時間がかかったので、とても羨ましい才能の持ち主だと思っています。

ウエンツ瑛士:カッキーは常にハングリーで、今僕のことをとても褒めてくれたんですけど、逆に羨ましいところがたくさんあって。毎日同じ役をやっていても、その中でその日の気持ちというのがあるし、いつでも色んな方向からその役の可能性を最後まで探りつづける熱心さと、ひとつで満足しないところはスゴイなと思っています。その熱意の根源には「演劇が好きだ!」という気持ちがあって、恥ずかしげもなく漏れ出ているところは、カッキーの好きなところです。そういうことができる人は、なかなか居ないですし。いつも「君みたいな人は、そんなに居ないんだよ」というんですけど、そういう才能を持っているところが素敵だなと思っています。

 

◆それぞれの役で、ご自身の共通点や相違点はありますか?

柿澤勇人:僕自身は兄がいて、サッカーを始めたのも4歳年上の兄の影響だったし、ませるのもすごく早かったんです。なので中学生の頃に香水を付けてたり……ブランド物のベルトを使ってみたりしていたので、兄の影響を受けているという点は共通点ですね。まあ幼少の頃は虐げられたりもしましたけど(笑)

ウエンツ瑛士:僕は別の取材で、ミッキーとエディとどちらに似ていますか?と聞かれて、ミッキーだって答えたんですよ。だからエディと近い部分って聞かれて、今すごく悩んでます(笑)そうなんですが、まだエディのことを全部理解している段階ではない中で、なんとなくだと、満たされた環境で親の愛情を受けて育ててもらって、そういう環境にいたにも関わらず、何か足りないなと思っていても言えないという部分がエディにもあるとしたら、そういう部分は似ているのかなと思います。それは台本上では表現されていない事かもしれないですが、そういう部分があるとすれば似ているのかなと思います。

◆脚本を読まれての作品としての感想は?

柿澤勇人:先にも話しましたが、大人が8歳児に見えるように演じるのではなくて、8歳児になって演じると思うんです。それを演じることが楽しく可愛いのですが、結末を考えるとよりその8歳の美しさが際立つのではないかと思います。芝居ではコミカルなシーンもありますし、笑える部分もたくさんありますが、物語自体はとても悲しい結末が待っているので、お客様も涙する部分があるかと思います。こんな作品はそれほど他にはないではないかなと思います。その長い人生を一人で演じることができるのは、演劇だからこそだと思います。

◆二卵性の双子役ですが、お互いが似ているところは?

ウエンツ瑛士:似ているところというより、意図的でも無意識でもきっと似てくるだろうなと思っていて、そうなることを楽しみにしています。双子なので、似るようにしたいと思っている部分も作りたいですが、それが作為的になると変な感じになるので、変にならないようにしたいですが、他の人のお芝居を観ていていいなと思っていたりすると無意識に似てくることがあるんですよ。それが役として自然に似てくる部分ができるとうれしいなと思っています。

 

ミュージカル『ブラッド・ブラザーズ』
【久留米シティプラザ ザ・グランドホール 】

 

【日時】4月15日(金)  13:30 ★アフタートークあり、16日(土)  13:30、17日(日)  13:30
【演出】吉田鋼太郎
【出演】
柿澤勇人、ウエンツ瑛士、木南晴夏、鈴木壮麻、内田朝陽、伊礼彼方、一路真輝、堀内敬子 ほか
【料金】S席:13,000円、A席:7,700円、B席:5,500円(全席指定)
U-25  S席当日引換券:5,500円(25歳以下限定) ※未就学児入場不可
【問合せ】インプレサリオ  info@impresario-ent.co.jp