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鳥肌が立つような歌のうまさと、あきれるほどの笑いを持って、今年も梅ちゃんが福岡に登場!今まで聞いたことがないネタ作りやお客さんに対する思いなどを語っていただきました。笑いのハイパワーでみんなを笑かします!!

■今回の公演の内容とみどころは?

内容は、東京公演が10月2日、3日とありまして、全国ツアーまわって福岡に来るんですけど、実は今東京公演の内容を作っている最中なんです。もちろん新作を持ってきますので、去年観た方も今年初めて観る方も楽しんでいただけると思います。

■今回から演出家が変わられるそうですが、何かこれまでと違う部分がありますか?

基本的なネタの方向性は変わりませんが、演出家が変わったことで、例えばオリジナルで曲を作ってネタとして披露もしますし、これまで同様にシャンソンもブルースもあるんですけど、今回はオリジナルのCDも発売する予定ですね。

■福岡のお客さんの反応ってどんな感じですか?

九州全般にお客さんは明るいですけど、特に乗せ上手ですよね。僕は2時間半くらい1人で公演をやるんですけど、歌いながら噴水つけて2階とか3階のお客さんのところまで行ったりするんです。もちろん体力もいりますし大変ですけど、それは博多のお客さんが乗せ上手だからなんですよ。喜んでくれるから僕もついつい、サービス精神旺盛になっちゃう。頑張りたくなるんですよ。ライブってそういうものなんですよ。こちらから一方的に見せるのではなくて、出演者とお客さんが一緒にその場の空気を作って、エネルギーの交換をする。ライブの醍醐味ってそれですからね。一回のライブで2〜3回くらいは、拍手や手拍子や歓声で「あ、今、お客さんに乗せられてる」って思う瞬間があるんです。僕だってお客さんに乗せられなかったら3階まで走ったりできないですよ。そういうのが感じられるのがライブだと思うんですが、福岡ではその“ライブ”な感じがするんです。

■私は1度しか拝見したことがないですが、最初に観たときはすごく衝撃的でした。これまでに観たことがない感じがして(笑)

僕らは隙間産業みたいなものですから(笑)よく女装して歌っているから、ゲイバーみたいなって例えられるんですけど、ゲイバーの人は口パクだけど、僕はちゃんと歌う。精神的には同じようなサービスだと思うんですけどね。自分では豆飛ばしながら、水掛ながら歌ってるっていうような乱暴な言い方をしてますけど、やっぱり実際に観てもらわないと伝わらないものがありますからね。

■2時間半の公演をお一人でやられる中で、大変なことってありますか?

例えば2時間半の間に、お客さんが思い通りに動いてくれる、またネタによってはこちらのリクエストを聞いてくださった時はものすごくうれしいんですよ。反対に困ることもありますが(笑)お客さんが先走っちゃったりしてね。でもお客さんとの信頼関係があってこそできるパフォーマンスは、この上なくうれしい時間でもあります。

■参加型というか、お客さんといっしょにそのライブの空間を作っていくんですね。

そうですね、やっぱりせっかく観に来ていただいたお客さんには、めいっぱいのサービス精神をもって接したいですし。それはお客さんあってこそですので。インタビューでよく作品のテーマはなんですか?というようなことを聞かれるんですけど、これはWAHAHA本舗の公演でも同じですが、テーマがあるとしたら「お客さんに楽しんでいただきたい」ってことだけですね。これって立派なテーマであるし、メッセージでもあると思うんです。僕らはみんなそうなんですが、作品を作ってお客さんに届けるという意味では役者であり作家でもありますが、それ以前に僕らがやっていることは「サービス業」だと思ってるんです。なぜ作品を作るかというと、お客さんの喜ぶ顔が見たいからなんです。

■毎年新作公演をされるわけですが、梅垣さんのネタの作り方ってどういう感じなんですか?

ふたつあるんです。例えば成人用のおむつがありますよね。これを使って何か面白いことができないかなと思うでしょ。自分でこれをドレスの下にはいておいて、ステージではドレスを一枚ずつ脱ぎながらおむつ一枚になって、それにお酒を入れながら「悲しい酒」を歌うと面白いなと思ってやってみる。でも歌は真剣に歌うんですよ。歌は悲しいけれど、おむつにお酒をいれるってバカバカしいし、自虐的なネタでもあるんですけど。そういうバカバカしいことをするときには、絶対的に「いい歌」を選ばないといけないんです。そのギャップが“笑い”に繋がるんですね。そういう風にモノから発想して笑いを作る場合と、もうひとつは、歌を聴いて、この歌いいから何かにしたいというような楽曲から入るパターンもあります。例えば「かもめはかもめ」という曲は、とてもいい歌なので何かにしたいなと思って、靴下を2足振り回したらかもめに見えるなって。そういう感じでふたつのパターンがあります。「北の蛍」っていう曲の時に、お客さんの持っている携帯電話の光を蛍の光に見立てて、会場のお客さん全員に参加していただいたりね。2000人がそれをやると、とても綺麗なんですよ。ましてや劇場で携帯電話の電源を入れるなんてないでしょ。でもそういうアイディアもいいと思えば、どんどんやっちゃうんです。

■アイディアの発想ってどんなときに浮かぶんですか?

普通ですけど、思いついたら必ずメモしますね。でも僕らは100のアイディアを考えたとしても、実際にそれがステージでやれるネタになるのって1つか2つなんですよ。アイディアを実際にやってみたら思ったよりもうまくいかないなんてことも多いですからね。これは面白いと思って、お客さんに観ていただいたら、みなさんポカーンとされたりね(笑)

■そういうときは、すぐにネタを変えたりするんですか?

お客さんがポカーンとされる時って、僕らがそのネタに少しだけ説明というか面白さへ導くことでクリアになる場合もあります。たった一言をいれるだけで、全然ウケかたも変わりますからね。それはいつもきちんとお客様と向き合っていないと対処できないことでもありますね。それがライブだと思いますし、同じステージはないですから、頑なに自分のネタをやるのではなく、臨機応変に変えていけるのも1人でステージをやっている強みでもあります。でも毎年全国ツアーをやらせていただいていますけど、いつも反省ばかりですね。いつも「もっと面白くできたんじゃないか」って思いながらツアーを終えますから、次のツアーはもっと、という風に本当に終わりがない感じですね。

■今までやったネタでいちばん好きなものってありますか?

昔やったネタで、お客さん300人を舞台に上げてみなさん死んでくださいって死体の役をやってもらうんです。子供も大人もおばあちゃんも全員。僕はその真ん中で「地上の星」を歌うんですよ。つまり戦争かなんかでただ1人生き残って、死体の中で歌うっていうドラマチックなシーンなんですよ。それは半分以上は笑ってて何人かは泣いてるんです。そういう状況ってシーンを考えなかったら、おかしいシチュエーションでしょ。そういうのをやりたいですね。ある場所は、お客さん300人で全員舞台に上がってるから、観てる人が誰もいないんですよ(笑)そういう状況も面白いですよね。舞台って音楽でもそうですけど、非日常の空間じゃないですか。きちんとルールを守っていれば、普段できないことでもできてしまう空間なんです。今はテレビでできないことを舞台でやろうという人もいますけど、僕らは面白いことをやろうと思ったら、たまたまテレビではできないことだったというだけの事なんです。そして色んな年代の人が同じ舞台をみて一緒に笑ってくれている。その光景は演じている僕らにしか見ることの出来ない光景なんです。それが見られるってなんて素敵な職業だろうって思いますね。

■そもそも歌と笑いを一緒にしようと思われたきっかけは何ですか?

もともと僕は美輪明宏さんがすごく好きで、舞台も何度も拝見していて、美輪さんが好きでシャンソンを好きになったんです。その当時、WAHAHA本舗の演出家が、WAHAHAの本公演以外にも各自好きなことをやっていこうと言い出したんですね。うちの久本雅美も歌を歌っていたし、柴田理恵も佐藤正宏も2人芝居をやっていて、僕は何をしようと考えた時に、美輪さんも好きだし、歌も好きだし、だったら女装してシャンソンを歌ってみようと思ったのが最初なんです。だから最初はただ女装して真面目にシャンソンを歌っていたんです。でもそれだけでは面白くないから、だったら何かネタをやりながらやろうというのが最初の発想ですね。一番最初のネタはタバコ2本を鼻に入れて口から煙を出しながら「煙が目にしみる」を歌ったんです。

■ネタをやられる時の梅垣さんご自身のルールみたいなものはありますか?

僕らは下ネタ大好きですけど、絶対下品にはしないということですね。下ネタにも品格があると思っていて、本当に下品な下ネタだったら、お客さんは笑ってくれないですよ。おじいちゃんおばあちゃんにも笑って楽しんで欲しいですから。それはギリギリを狙ってやっていますね。それ以上やってしまうと笑えないというギリギリのライン。それは絶対に守っていますね。僕らももう立派な大人ですから(笑)本当に大人に楽しんで欲しいと思うし、例えば大衆演劇ってありますよね。昔から脈々と続いている舞台演劇。あれは笑いがあって涙があるでしょ。笑うことも泣くことも娯楽なんですよね。笑いと涙があるからこそ精神が解放される。だから今でもずっと続いているものだと思うんです。うちは「泣く」ことは少ないですけれども、基本はお客さんに楽しんでいただきたいということだけなんです。

■このスタイルで長年続けていられる秘訣ってなんでしょう?

面白いことって、1回くらいは誰でもできるんですよ。でも続けるって本当に難しい。だけどネタを考えたり稽古をやっている中で面白いことが浮かんだ時は、ホントにお客さんが笑っている姿が目に浮かぶんですよ。そうするとすごく元気になって、エネルギーも沸いてくるんです。続けてこられた秘訣はそれしかないですね。月並みな言葉ですけどやはり「お客さんの笑顔が見たいから」に尽きますね。

■でも梅垣さんの舞台は本当に、一度観てみないと、その楽しさやバカバカしさって伝わらないですね。ですからやはり、一度観て、その衝撃を体感して欲しい感じはあります。

昔アンケートで「毎回観に来ていますけどホントに楽しいです。でも会社の同僚には内緒で来ています」っていうのがあったんですよ。そんなこと言わずに、堂々とむしろ同僚を誘って来て欲しいですよね(笑)福岡の方もぜひ生のステージを観て欲しいですね。

 

 

【ももちパレス】
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WAHAHA本舗Presents
SF・シャンソン アドベンチャー
「梅ちゃんの青いペルセウスの誘惑」

■ 11月12日(金)19:00
■構成・演出/すずまさ
■ 出演/梅垣義明・杉浦哲郎(pf)
■ 料金/S席5,800円 A席5,000円
〈電子チケットぴあ Pコード〉406-025
〈ローソンチケット Lコード〉82356
イープラス
 ※未就学児童のご入場はお断り致します。