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No.009 ソラリアデビル/林雄大

秋は「天神開拓史」1ヶ月公演
 福岡市の中心部にある天神地区は、九州を代表する商業地だ。 狭いエリアにいくつものデパートが並び、激しい流通戦争を繰り広げている。ギンギラが誕生したのは平成元年にはじまった第2次流通戦争の時。そして今は第4次流通戦争の真っ最中。去年11月には雑貨店大手のロフトも誕生し、先日はパルコの天神進出が発表と話題が尽きない街だ。

 今でこそ大人気の天神だが、昔は田んぼがひろがる寂れた場所だった。明治44年、呉服商を営んでいた渡辺与八郎が、その田んぼを自腹で買い上げて鉄道を引く。当時の人々は「あんな寂れたところに電車を走らせてもキツネかタヌキしか乗らない」と笑ったそうだ。昭和11年、同じく呉服商だった中牟田喜兵衛が、九州初のターミナルデパート『岩田屋』を天神に作った時も、「天神なんて岩田屋は潰れるぞ」と人々は噂した。それほど天神開発は無謀と思われていたのだ。しかし「天神の街作りに情熱を燃やした方々」がいてくれたからこそ今の天神がある。与八郎が造った鉄道は『西日本鉄道』となり、線路だった場所は天神の中心を走る渡辺通りになった。『岩田屋』も地域一番のデパートに成長した。
 ギンギラの代表作「天神開拓史」は、昔から商人の街としてにぎわっている博多地区と、追いつき追い越せと燃える天神地区の方々が繰り広げる笑いと涙の物語。西鉄キャラが主役なので、今年100周年を迎える西鉄を「勝手にお祝いして」1ヶ月のロングラン公演を企画していたら、なんと西鉄本社が提携してくれることになり(!)大々的にお祝い公演をすることに決まった。老舗企業の懐の深さに感激している。さあギンギラは今年も大暴れしますよ!

★「大塚ムネトのかぶりモノ大図鑑」は今回で最終回です。
 本誌新連載は誰になるのか!?お楽しみに!