シアタービューフクオカのコラムで誌上最長連載を誇るヨーロッパ企画・永野宗典氏。
ゲストを迎えての対談形式コラム!


限られた字数制限の中、所狭しとお送りするショートショート対談。今回のお相手は、女優でありながら本・雑貨・食品を販売する西村ブックセンター店長の西村直子さんと!


今回のゲスト: 西村直子
85年生まれ。奈良県出身。2004年よりヨーロッパ企画に参加。Eテレ「趣味の園芸 京も一日陽だまり屋」では声優を、自ら企画運営している自費出版本屋の西村ブックセンターでは店長を務める。 https://nbc.storeinfo.jp

 

永野(以下 ) 西村直子が最近、覚醒してんな、と思ってまして。あれ、自覚なし?
西村(以下 西) ようやく自分の意思がはっきりとしてきた自覚は、ありです。自分の意思で物事を決める、ということを意識し始めてたのはありますね。
 2018年末から役者業をお休みしていたというのも、その一つ?
西 そうです。
 こういう話は、とても興味ある! 自分の意思で生きてるのか?って考えてみると、自信がもてないところが、正直ある。
西 役者のお仕事って、楽しいけど決定権が少ないじゃないですか?
 演出の意図や、お客さんにウケるウケないとか、作品の中で成立することの中で、自分の意思をどれだけ入れることができるかって考えたら、少ないのかもしれないね。
西 これでいいんかな?みたいな事が多くて。
 …そっか、それで、役者業から距離置こうという感じになった?
西 一回自分を整理してみよう、出来ることを増やそう、って考えました。出来ないな~って思い続けるより、これは出来るじゃんって思う方が、健康的だと。
 じっくり自分と向き合う時間ね。
西 そうそう、ライブとか行ってなかったですもん、今まで。先の予定立てれないじゃないですか、役者って。インプットしたい!って爆発したんでしょうね。
 自分の人生をおろそかにしてる感じがあったんかなあ?
西 ライブに行く!って自分の意思で決定したんです。1年中ユニコーンのライブ行ってましたもん。沖縄行ったり、呉とか。納得するまで同じライブ観続けてましたよ。
 何にも縛られず、とことん好きなことを意思決定し続けたんやね。ライブに行く先々で、その土地の物産品と出会い、好きなものを買いに行き、お店の人と繋がって、のちに西村ブックセンターっていう自分の運営しているお店で販売を始めると。
西 ですね。自分の好きなことって、結構自分を変えてくれるのでは?と最近思いました。
 2021年1月の安斎肇さん・かせきさいだぁさんとヨーロッパ企画でやったコラボ展は、プロデューサーみたいな仕事をしてくれたよね?
西 展示も観に行くのが好きでよく行ってたから、自分がお客さん目線だとどんなのが良いかなって。ファン目線みたいなものも、この2年くらいで培われたのではと思ってます。観る側、やる側の両方経験できてるのは大きいですよ。
 でもお金の計算とかさ、そういうのは面倒くさくない?
西 そこは割と甘いので、秘書検定持ってる友達にお任せ。できないことは、できる人に任せることにしました。チーム作りにも興味があって。色々試してる最中。
 2021年は、アンザイさいだぁ展、リソグラフ印刷の勉強やら5年ぶりの西村ブックセンターとオンラインショップ設立…クリエティブ&商才を発揮してる!
西 何かしら考えて、実行にうつしてます。トライアンドエラー。
 そうそう「実行」してんのよ。それでいて、しんどそうじゃない!
西 楽しいですよ!働き方改革。永野さんもいかがですか? 役者以外で興味あることないんですか?
 園芸かな! 止まらない興味が!(笑)
西 おお!あるじゃないですか!役者と園芸って何か親和性みたいなのあるんですかね.。
 滝藤賢一さんとかすごいよね。
西 滝藤さんと対談ですね次は。園芸野郎。
 園芸野郎!(笑) 滝藤さんは多肉とかだよね。僕はシダ派なのよね。
西 シダ!(笑) なぜシダ好きなのかも掘り下げていきましょ。シダ界のプリンス目指しましょ。
 シダ界のプリンス。じめっとしてんなあ(笑)で、話戻すとさ、3年ぶり?の本公演に女優カムバック。やる気になった一番のモチベーションはなに?
西 いろんなところに行けることです(笑)。ツアーがやっぱり楽しい。
 自分の「好き」がわかると、しんどかったこともクリアできるんだ。
西 悩みながら何かをしてるのがしんどかったんだと思います。自分を取り戻した3年でしたね。
 まだ密かに、うちに眠ってるビジョンはあったりする?
西 ありますよ~あっためてます。
 どんなんをあっためてんの?
西 それはまだ内緒。自分が納得できるまで考えを煮詰めます。
 うちに秘めるのも大切なんだね。そこも学ばせていただきます!

●永野宗典(ながの むねのり)/’78年生まれ、宮崎県出身。’98年、上田誠らと共にヨーロッパ企画の旗揚げに参加。以降、全作品に出演。

◎シアタービューフクオカ vol.91掲載(2021.11発行)