11/25(土)公開『覆面系ノイズ』中条あやみ&志尊淳インタビュー
人気少女漫画誌「花とゆめ」で、2013年から連載が開始され、単行本の総発行部数が200万部を突破。読者からの熱い支持を集め、現在も連載中のマンガ「覆面系ノイズ」(福山リョウコ著)を『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』で大ヒットを飛ばした三木康一郎監督が実写化! 美しい映像と繊細な演出で、高校生たちの恋愛ドラマはもちろん、バンドの青春模様を、リアルに丁寧に描きだす!
本作で、突然姿を消した幼馴染に想いを届けるため、歌い続けるヒロイン・ニノを演じた中条あやみとニノの声に惚れ込み、彼女を想って曲を書き続ける青年・ユズ役の志尊淳が、撮影秘話や初挑戦となった歌や楽器演奏について語ってくれた。
◆原作が人気コミックですが、原作のキャラクターを意識されましたか?
中条あやみ:コミックでのニノは、自分でボケツッコミをするようなキャラクターで、ギャグ路線が強かったので、それは自分にはできないかもなと思っていました。でもせっかく実写化するので、もう少し人間味のあるキャラクターにしたいという思いはありました。ニノは天然なんですけど、天然を演じるのってすごく難しいんです。わざとらしくなると、同性に嫌われる可能性があるし、それも嫌だったので、私がニノの気持ちに近づけば、わざとらしさがなくなるんじゃないかと思いました。自分はニノだと思って純粋に演じていれば、私が思い描くニノになれそうな気がして。私が思い描いたニノは、繊細で触ったら消えそうなんだけど、前へ前へと進むパワーがある。芯の強い女の子だとイメージして演じていました。
志尊淳:どれくらい意識したかと言われると、100%意識はしているんです。その中で表現できる部分と、自分らしさを出す部分があると思うんですよね。今回の作品は、ビジュアルがひとつのファッションアイコンでもあると思ったので、役のビジュアルに関してはできるだけ寄せていきたいなと。高校生だけど売れているバンドマンでもある。例えば、制服の着方やスニーカーの紐の結び方など、細かいところまで気を使って世界観を作りました。もしかしたら、そんな小さな部分は見てもらえないかもしれないけど、やるからには細部までこだわって作ろうという思いは、みんな共通で持っていました。「覆面系ノイズ」は今も連載が続いている漫画で、まだ結末もわからない。それに完全に漫画の世界を描くことはできないので、どこにどれくらいの比重を置いて、演じるかを自分の中で決めた上で、原作のディテールを崩さないように、映画ならではのユズが演じられたらと思っていました。そこはとても気を使った部分です。
◆演奏のシーンもありましたが、バンドマンとしての動きなどは意識されましたか?
志尊淳:ユズというキャラクターを演じる上で、ギターを弾く姿勢、手首の振り方やストラップの位置などは気にしました。実際のプロのバンドの方がついてくれて、指導していただいたんですけど、今どきの弾き方や、若い人の弾き方とかを聞いて研究しながらやらせていただきました。
◆イノハリ(「in No hurry to shout;」)の楽曲を聴いた時の印象と、それぞれ中条さんはボイストレーニングを、志尊さんはギターとピアノを練習されるにあたって、難しかったことはありますか?
中条あやみ:撮影に入る前に楽曲は聴かせていただきましたがMAN WITH A MISSIONさんにしては、意外な曲だなというのが最初の感想でした。実はこの曲は、私が出せる一番高いキーに合わせて制作していただいたんです。だから最初に聴いた時は、キーが高い!と思いましたが、実際に歌ってみるととても気持ちよく歌うことができました。最初は不安なことも多かったのですが、みなさんの力を借りて、自分の納得がいくところまで、歌うことができて、今となっては胸を張ってみんなに聞いてもらえるような曲になりましたし、映画にピッタリな楽曲だなと思っているので、こんな素敵な曲を歌わせてもらえてよかったなと思っています。
◆ボイスレッスンは大変でしたか?
中条あやみ:レッスン自体で大変だと思うことはあまりなかったです。ただ、人前で歌うことが一番苦手だったので、ライブシーンと屋上のシーンの時は、大変でしたけど、レッスンはすごく楽しかったです。歌うのは好きなので、自分の声質を知れたり、レッスンしている時に、先生から声が個性的だから、他の人には持っていない声をしているよ、って言っていただいて、それも自信になりました。歌っていいのかなと思えたので、楽しかったです。
◆これからも歌っていこうと思いますか?
中条あやみ:それはちょっと。。。(笑)まだ覚悟はないです。
◆志尊さんはバンド演奏はいかがでしたか?
志尊淳:MAN WITH A MISSIONさんから「Close to me」の曲が届き、すぐに歌詞を見せていただきました。劇中では、ユズが書いた最後の思いの曲だったので、そこからストーリーとして膨らませられる部分が絶対あると思いました。自分にはない観点で書かれた歌詞だったので、すごく役の幅を広げていただいたなと感じました。
ギターを触れたこともないのに、ギタリストの役をどうすればいいんだろう?という思いもありましたが、でもこの役を受けた時点で、それは覚悟しないといけないことだし、むしろそこに説得力がないとこの作品がダメになると思ったので、とにかく練習して、家でもずっとギターを触っていました。
それにギターって、僕自身がやらず嫌いというか、やりたくないとかじゃなくて、出来ないだろうと勝手に思っていましたが、指導していただいて実際にやってみて、初めてFの音が出るようになった時は、すごくうれしかったですし、バンドの磯村勇斗(クロ役)と杉野遙亮(ハルヨシ役)とスタジオに入って曲を演奏したりして、それがすごく楽しかったですね。お互い刺激しあってやれたなと思います。
◆練習の苦労はありましたか?
志尊淳:指が痛くなるとか血豆ができるとかは予想していましたが、全然苦労ではなくて、逆に「豆ができるところまで来たか。これだよこれ!これが欲しかったんだよ」という感じでした。僕らはギター練習だけでなく、パフォーマンス練習というのもあって、見せ方や立ち方とか跳ね方、リズムの取り方とか、そういうのもあったので、それを併用するのが大変でしたね。
◆最後にみんなで演奏するシーンがありましたが、達成感みたいなものは感じられましたか?
中条あやみ:そのライブのシーンの達成感はすごくありましたが、最初にカナリアを合わせた時も、感動してアドレナリンが出ました!スタジオで感動して泣いちゃったんですよ。泣くシーンじゃないのに(笑)。
志尊淳:中条さんと僕らは歌と楽器で別班で練習をしていたので、実際の撮影で合わせてみないと解らない部分もあったのですが、実際にやってみたら達成感がすごかったです(笑)。
◆最後に一言お願いします!
志尊淳:みんなそれぞれが片思いをしている作品です。思いを伝えるというのは、大人になっても変わらないことだと思います。今回の映画は高校生として、そういう葛藤が描かれていますが、みなさんの立場に置き換えて観ていただけますし、この作品が伝えたいことは普遍的なことなので世代を問わず楽しんでいただける作品になっていると思います。。。と中条さんと話してました。
中条あやみ:優しい!(笑)。高校生や同世代の方はもちろん、大人の方にも、あの時の恋を思い出していただける作品になっています。ぜひ劇場で楽しんでください!
11/25(金)T・ジョイ博多、UCキャナルシティ13 ほかにて全国ロードショー
【監督】三木康一郎
【原作】福山リョウコ 「覆面系ノイズ」(白泉社「花とゆめ」連載)
【出演】中条あやみ、志尊淳、小関裕太、磯村勇斗、杉野遥亮、真野恵里菜、中島亜梨沙、渡辺大
Ⓒ2017映画「覆面系ノイズ」製作委員会
【中条あやみ】
ワンピース/FURFUR 26,500円
問い合わせ先/FURFUR ラフォーレ原宿店(TEL:03-6804-3212)
スタイリスト/岩田巧
【志尊淳】
ヘアメイク/仲田須加
スタイリスト/手塚陽介