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土田英生セレクションvol.2「燕のいる駅」作・演出 土田英生、出演 千葉雅子インタビュー

INTERVIEW


撮影:谷古宇正彦

1997年初演以来、多くの団体によって再演を重ねてきた「燕のいる駅」。現実が物語を越えてしまった今だからこそ、懐かしさ感じる恋愛を軸に、前向きな人間関係を描く。作・演出の土田英生と土田英生セレクションvol.1「―初恋」から引き続き出演の千葉雅子にインタビュー。

■1997年に初演以降、多くの団体に上演されてきた「燕のいる駅」を選ばれた理由はなんですか。また、どんな思い入れのある作品なのでしょう?

土田 劇団以外に書き下ろすことがほとんどなかった頃の作品ですし、嵐の相葉雅紀さん主演の公演を含め、様々な団体に上演してもらってきた作品なので、自らの手で演出したいという思いがありました。

■今回大幅に書き換えての上演だそうですが、どんな内容の作品ですか。また、脚本を書き直そうと思われたのはどうしてですか?

土田 内容は静かに滅亡する世界の一日を描写したものです。書き直しは登場人物の年齢がまず第一にあり、震災や原発事故を経て書き直さないと現実味がないと判断したからです。

■第一弾に引き続き、今回も千葉さん出演を依頼されていますが、この作品の中での千葉さんの役どころとはどういったものですか?またカンパニーにとってどういう存在なのでしょう?

土田 役どころは男性経験のない熟女です。千葉さんは私にとってソウルメイトで、彼女がいることで私は安心して作品を創ることができます。ですからなくてはならない存在です。

■オファーをいただいた時の感想は?

千葉 いただいた時に少女漫画やドラマのようなミラクルがありまして。土田さんからの電話を外出中に受けて、オファーに大喜びしまして。電話を切ったあとに幸せを噛みしめながら、土田さんとの稽古場の日々や思い出に浸りつつ町を歩いていたんです。で、四つ角から土田さんがバッタリ現れたんです。つい今し方話していた本人にびっくり!!恋におちるパターンですよ。あるんですね〜。もう、嬉しさと驚きで、人生っていいものだと実感。神の存在を疑わなくなりました。

■「土田英生セレクション」ということで、キャスティングも全て土田さんのセレクトだそうですが、ほかの出演者の方々を選ばれた理由を教えていただけますか。

土田 基本的にずっとファンだった方ばかりですね。華があって、それでいてチームプレーができる人に声をかけさせてもらいました。酒井美紀さんは映画「ラブレター」やドラマ「白線流し」の頃からですし、中島ひろ子さんも映画「櫻の園」の時からいつか一緒にやりたいと思っていました。久ヶ沢さんはとにかく上手い人だし、内田滋は芝居が分かってるし、土屋君は信頼しているし、MONOの尾方君はもちろん15年以上も一緒にやっている人ですので。

■台本を読まれた時どのような印象を受けられましたか?また、ご自身でも作・演出もされていますが、土田さんの作り方にはどんな印象をお持ちですか。

千葉 何回読み返しても新たな気持ちや発見があって、うなってばかりいます。一言が別の一言につながって、大きな世界に広がっていく興奮がありますから。そしてエネルギッシュで心優しい創りかたに、「あああらねば、なあ・・・」と、いつも思っています。ほんとうに。

■もうすぐ東京公演で、稽古も佳境に入って来ていると思いますが、今回初めて共演される方もいらっしゃいますが、稽古の雰囲気などどんな感じでしょうか。

土田 とてもいいです。こんな素敵なカンパニーはないと思っています。

千葉 「七人の侍」が、最高潮にチームワークを築いた瞬間にも似た、いいムードがあります。それぞれの役割や立ち位置がはっきりしていて。それまでご一緒したことのない方が多いのに、このチームワークや互いの距離感の心地よさは、土田指揮官の采配によるものだと思います。もう、土田ジャパンと呼びたいくらいです。例えが映画とスポーツに、ごっちゃになりました。すみません。

■福岡のファンへメッセージをお願いします。

土田 福岡は私にとって大好きな場所なんですね。これまでにも25回くらい行っています。食べ物はおいしいし、人はいいし。だから故郷だと言ってもいい。皆さんに劇場でお会いできることを本当に楽しみにしています。

千葉 名作「燕のいる駅」を、チームワークをしっかり築いて皆様にお届けいたします。なかなかこんなチーム、出来上がらないと思います。スタッフ、キャストがっちり挑みますんで、応援よろしくお願いいたします。


撮影:谷古宇正彦

【北九州芸術劇場 小劇場】

土田英生セレクションvol.2「燕のいる駅」

■2012年6月17日(日)14:00

※終演後、トークイベントあり[出演:久ヶ沢徹、千葉雅子、土田英生 ほか]

■作・演出/土田英生

■出演/酒井美紀、内田滋、千葉雅子、土屋裕一(*pnish*)、尾方宣久(MONO)/中島ひろ子/久ヶ沢徹

■料金/全席指定 4,800円(当日5000円)

九州芸術劇樹プレイガイド(10:00~19:00)、オンラインチケット(3:00~4:00除く)

〈チケットぴあ Pコード〉417-579 〈ローソンチケット Lコード〉84550

 

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