2014年から「別冊少年マガジン」にて原作・山口ミコト、作画・佐藤友生のタッグにより連作がスタートした漫画「トモダチゲーム」。仲の良い高校生グループが後学の借金返済ゲームに巻き込まれ、疑心暗鬼の心理戦と頭脳プレーを駆使して挑戦していくスリルにあふれた世界は、SNS世代の若者たちを中心に話題を呼んだ作品が待望の実写化!映画に先行して放映されたテレビドラマでも主演を務めた吉沢亮、ドラマに引き続き監督を務めた永江二朗監督にインタビュー。

◆「トモダチゲーム」の原作を読まれた感想は?

吉沢亮:すごく面白かったですね。少年漫画原作の作品の中でも、友達やお金をテーマにしているというのが身近でリアリティーがありました。なので、ドキドキしながら最後まで一気に読んでしまいました。

◆原作を読んだ時と実際に演じてみて何か感じたことはありますか?

吉沢亮:まあ「トモダチゲーム」ということ自体がちょっと信じ難いことですからね(笑)。例えば一度疑い始めたら、どこまでも疑いの目でしか相手を見られなくなるというのは、実際に経験したことはないですけど、その立場になったらそうなるんだろうなと思っていました。そこは本当にリアルに描かれているなと思いましたし、演じている時も、どんな感情なんだろう?と考えていました。

◆片切友一役をどのように演じようと思われましたか?

吉沢亮:僕が気をつけていたというか、意識していたのは、友一という人格をきちんと定めずに演じようということでした。原作を読んでいて、彼の本質的な部分って、解りづらいなと思ったんです。すごく友達思いな部分もあるし、一方で、その友達を平気で陥れようとする瞬間もある。色んな面を持っているので、敢えて人格を固定せずに、その場その場に適した表情や演技をしようと思っていました。置かれた状況や会う人、様々なタイミングによって、表情が変わるので、そこはきちんと表現したいなと意識していました。

◆友達思いのいい人なのか、そうじゃないのか見ていて解らなくなる部分もありました。

吉沢亮:どんな顔をしている時の彼も、本当なんですけど、どんな顔をしていても嘘っぽくも見える、みたいなところが彼の魅力でもあるのかなと演じながらも感じていましたね。

◆永江監督は「トモダチゲーム」を実写化される時に、軸したのはどういった部分でしたか?

永江二朗監督:この作品に関わらず、僕が作品を撮る時に大事にしているのは、キャラクターのドラマです。僕はこれまでホラーやアクションなど様々な作品を撮ってきましたが、どんなジャンルの作品にもキャラクターにはドラマがある。逆に、そこにドラマがないと面白くならないと思っているんです。それは助監督時代に先輩から教えていただいたことです。なのでどんなジャンルの作品をやろうとも、キャラクターの人間像やドラマは丁寧に描こうと心がけています。今回も5人のキャラクターをどう掘り下げてドラマを作っていくのかは、軸に置いたことのひとつですね。

◆演出としてはどのような見せ方をしようと考えられていたのですか?

永江二朗監督:この作品では、カット数とアングル数にはこだわって撮りましたね。ワンシチュエーションなので、5人それぞれが疑心暗鬼になっている姿を見せないといけないですから、シーン毎に最低5回ずつは撮っていますね。それが短い台詞のシーンでも、長い台詞のシーンでも同様に、です。なので膨大に撮りましたよ(笑)。

吉沢亮:でも毎回毎回、そのシーンの頭から最後までちゃんと通してやらせていただけるので、演じる側としては、気持ちが繋がるのでやりやすかったですね。

永江二朗監督:気持ちが途切れないようにするというのは、ドラマを撮るということに置いては、細かくカットをかける方もいらっしゃいますが、僕は頭から最後までをずっと撮らせてもらう、ひたすらその人を追うという撮り方をするので、そういうところではこだわってやっていましたね。

◆長いシーンもあったんじゃないですか?

吉沢亮:僕の最後のネタばらしのシーンは、相当長かったんですよ。あれは結構大変でしたね。山田裕貴くんと猛特訓しました(笑)。

永江二朗監督:助監督に「全然ミスらないね」と話したら、実は前日、山田くんと2人でずっと台詞合わせをしてるみたいですよ、と聞いた瞬間に、足を向けて寝らんとこって思いました(笑)。本当にすごいなと思って、毎日ヘトヘトになって寝ていた自分が恥ずかしかったですね。それを聞いた時には感動しました。

吉沢亮:あのシーンは、それくらいやっておかないと絶対に無理なシーンだったので(笑)。

◆脚本を読まれた段階で、このシーンは大変そうだなと思われたんですか?

吉沢亮:脚本を読んだ段階では、ま、いけるだろうと思っていたんですけど、撮影が近づいてきて、思っていた以上にスケジュールがタイトだったので、これいつ覚えるんだろう?って(笑)。そのシーンの撮影に入る一週間前くらいから準備していました。夜中の11時くらいに撮影が終わって、12時過ぎにホテルに着いて、次の日が朝5時起きとかなんですけど、夜中の2時くらいまで山田くんとずっと2人で本読みする、みたいなのが一週間くらい続きました。

◆吉沢さんの片切友一役は監督から見ていかがでしたか?

永江二朗監督:ビジュアルも含め、まさに片切友一ですね。未だに友一と吉沢くんの区別が付かなくて(笑)。吉沢くんが別の作品で違う役をやっていても、友一が演じているようにも見えたりするんです。リンクしすぎちゃって。普段話していても、一瞬、下衆の顔をしてるんじゃないかと思って怖くなるときがあるんですよ(笑)。ハマり役を超えて、友一という感じでしか見られなくなっていて。なので他の作品で違う役をやっていると不思議な気持ちになるんです。友一が芝居をやっている、みたいな(笑)それくらい友一でしたね。

◆友一は、人の考えの一手先、二手先を読んでいくという役ですが、そういう人が実際にいたらどう思いますか?

吉沢亮:実際にいたら関わりたくないですね(笑)。自分の思考とかも全部把握されてるわけですから。そういう意味でも友一は演じていてもすごく難しかったです。今起きている事が、友一の想像の範囲内のことなのか、どうなのかということもすごく考えましたし、彼が焦るシーンとかは、本気で焦っているのか想像の範囲内で起きている事に焦っている芝居をしているのか、それがとても細かくて、色々悩むことが多くて考えながら演じました。

◆映画では、相手の行動をそんな風にみていたのか!というように、幾重にも考えを巡らせていたというのを後から説明されますが、観ている方はそんな友一の考えの周到さに驚かされました。

吉沢亮:あれはスゴいですよね。僕自身も、観ていて全然気づかなかったですから。自分でやってたくせに(笑)。あそこはもうネームプレートないのか!って。何回も観たくなりますよね。

◆そういう細かなプランは最初に立てられたのですか?

永江二朗監督:これは原作にあるんです。でも劇場版は原作から変えている部分もあって、原作通りだと少し伝わりづらいかなと思うような内容だったんです。映像になると漫画と違って読み返せないし、あと時間の問題もあるので、そこをぎゅっと詰めたというか。原作の山口先生ともやりとりをしていたので、先生もその案はいいですね、と言って頂いて。先生も僕が書いている脚本に対しては喜んで下さっていたので、そのまま進めました。でもそれだけ原作も緻密に書かれていたんです。

◆共演者の方々とは撮影中のエピソードはありますか?

吉沢亮:撮影中はとても穏やかでしたよ。現場以外では芝居の話もしなかったですし。みんなとても芝居に対して、真面目だったので、やるときは集中してやるんですけど、空き時間とかはみんなでくだらない話とかをしてましたね。切り替えがハッキリしている、その雰囲気がとても居心地が良かったです。芝居をしていない時は、普通にトモダチでしたよ(笑)。

◆吉沢さんは友達は多い方ですか?

吉沢亮:少ない方です(笑)。

◆そのお友達と「トモダチゲーム」になったらどうしますか?

吉沢亮:僕は速攻で負けると思います。絶対弱い。5人の中で言ったらゆとりちゃんタイプじゃないかな。何にも出来ない、みたいな(笑)。でも一度、こいつが裏切り者かも、と思ってしまうとその人から目を離せなくなっちゃうし、他の人が見えなくるんです。一度こうだと思ってしまうと違う角度から物事を見られないし、それが弱点になると思いますね。なのでトモダチゲームでは一番最初に脱落すると思います。

◆さっき山田さんとのお話がありましたが、キスシーンがありましたよね。男性とのキスシーンは初めてでしたか?

吉沢亮:ありましたね。あのシーンがなかったら、原作ファンが超キレると思います(笑)。男性とのキスシーンは芝居の中では初めてです。でも山田くんとは(キスは)二回目なんですけどね(笑)。前に別の映画でご一緒させていただいた時の打ち上げで、ベロベロに酔っ払った勢いで。

◆しかもプライベートで(笑)

吉沢亮:そう。プライベートで(笑)。そっちはわりとディープなチューをしたんですけど、なので実は二回目なんです。

◆では最後に、これからご覧になる方に見どころなどをお聞かせください!

吉沢亮:色んなシーンにたくさんの伏線が散りばめられています。例えば会話をしている人たちとは別の部分も、後に重要になってくるし、5人それぞれの表情が物語っている瞬間もたくさんあるので、色んな部分に注目していただいて、参加しているような気持ちで考えながら観て頂きたいですね。でも、そういうみなさんの想像を超える展開になっていますので、ぜひ楽しんでください。

永江二朗監督:屋上のワンシチュエーションだけで、様々なことを見せられる作品が作れたというのは、キャスト5人のお陰だなと思っています。その5人が掛け合いの中で、色んな表情をしているし、細かい動きにまで意味があるので、そういう部分を注意しながら観ていただけたら、もっともっと楽しめると思います。
続編もありますので、ぜひ楽しみにしていてください。

 

 

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【監督】永江二朗
【原作】山口ミコト・佐藤友生「モダチゲーム」(講談社)
【出演】吉沢亮、内田理央、山田裕貴、大倉士門、根本凪 / 久保悠来

http://tomodachi-game.com/