シアタービューフクオカ10周年記念イヤーに新コラム!野間口徹さんから鮮やかにバトンタッチ、舞台をはじめTVドラマ等でも活躍中の女優・池谷のぶえさんのコラムがスタート!本誌と併せてお楽しみください!

vol.1

あら…このコーナー、たしか野間口徹さんのコラムじゃなかったかしら…?
池谷のぶえ…? 嫌だわ…誰なの!?徹は!?私が楽しみにしていた徹のコラムはどこ!?

そんな、取り乱している皆さんのお顔が目に浮かびつつ、新しくコラムを担当させていただくことになりました、池谷のぶえと申します。

貧乏な家に生まれ、親との軋轢を経て、学生時代に仕方なく演劇部に入ったゆえに、意に反していつの間にか役者が職業となり現在に至る…という経歴を持ちます。
徹はもっとキラキラしてたわよ!!なんなのよ、池谷って人は!!一応女優なんでしょう!? もっと輝いた経歴を嘘でも書きなさいよ!!
書いてみたいです、嘘。やってみたいです、嘘。

先日も、現在のヘアスタイル写真を送ってほしいと事務所に言われ、お風呂上りでお化粧するのも面倒だったので、スマホの美肌アプリなるもので撮影してみましたが、この世のものとは思えないほど美肌に撮影され、心臓がバクバクしました。あまりの現実とのギャップに、ごめんなさい!ゆるしてください!二度としませんから!!と誓い、結局ズタボロの写真を送信したわけですが、まあ、それはそれで、ごめんなさい!ではあります。

でも、嘘ってついたらついたで、それなりにストレスですよね。正直になることも傷ついたりパワーが必要なわけですが、傷に例えるなら、嘘は青あざ、正直は切り傷…といった感じがします。スパッと切った傷口の方が、キリッと治る。

とはいえ、私も45歳です。そうそう傷も治りにくくなってまいりました。肌たちのやる気のなさたるや、どんなに励ましたところで元気になってくれるものでもありません。
ついでに、ひっそりと更年期も始まったようで、いままで自分で自分を操縦できていたことが、できなくなってくるようなことも起こります。体調万全の日など、めったにないことが多くなってきました。人生、綱渡りです。

そこで新コラム「めずらしく体調のいい日に」スタートいたします。なんとこのタイトル、みなさんが大好きな野間口徹さんがコラムタイトルにしようとして一度ボツになったものだそうで、最近の私にドンピシャすぎたのでいただきました。
これから野間口さんに会えずに寂しくなったら、このタイトルをそっと指で撫でて慰めてください。野間口さんの体調のいい日が増えることでしょう。
今後とも、キラキラできないコラムを目指してまいります。よろしくお願いいたします!

 

いけたにのぶえ/1971年生まれ、茨城県出身。俳優。幻の劇団「猫ニャー」出身。舞台を中心に活動中。舞台「遠野物語・奇ッ怪 其ノ参」(脚本・演出:前川知大)10/31(月)~11/20(日)世田谷パブリックシアターほか。ドラマ「宇宙の仕事」(Amazonプライム・ビデオ9/8配信開始)に出演。

◎シアタービューフクオカvol.62掲載(2016.9発行)