シアタービューフクオカのコラムで誌上最長連載を誇るヨーロッパ企画・永野宗典氏。
ゲストを迎えての対談形式コラム。
webでもダブル掲載!本誌と併せてお楽しみください!


限られた字数制限の中、所狭しとお送りするショートショート対談。今回のお相手は、同級生の役者仲間、川岡大次郎くんと!

kawaoka

今回のゲスト:川岡大次郎
俳優。ドラマ・映画・舞台等、ジャンル問わず幅広く活躍中。 舞台「ORANGE」全国9都市ツアー公演2015年1/31~3/8。


永野
(以下 ) 俳優始めたきっかけは?
川岡(以下 ) 高3年の時にひょんなことから「POPEYE」に載ったの。「ちょっとイケてる高校生」って特集で。次に関西ローカル誌からお呼びがかかって、さらにローカルの高校生番組に呼ばれたの。東幹久似の高校生がいるって(笑)。サーフィンしてたし色黒かったしね。そこで「あ、俺、ちょっとイケてんじゃね!?」って勘違いしだしたの。そんな調子に乗ってる時に、歌手目指している友達と「たけしの元気が出るテレビ」に写真送ったのよ。そしたら向こうから「出て」って話が来て。
 すごいね!トントン拍子だね。
 GENKIキッズとして出ることになったの。
 はは(笑)。いいとも青年隊的な?歌って踊る系?
 そう。でも「俺は歌って踊ったりするタイプじゃない」って感じてて。やるなら役者やなと。元々、ドラマとか映画がすごい好きで。で、親に内緒でオーディション応募しまくって。そしたらゴミ箱のオーディション用紙を見つけられて「役者なりたいって何なの!せめて専門学校卒業してからにしなさい」って。でも入学式の日に事務所から「上京してくれ」って連絡あって、次の日、学校辞めました…。
 親は説得できたの?
 もう喧嘩やで。互いに泣きながら(笑)。けどその頃はなぜか根拠のない自信がめっちゃあったよね。今はないけど(笑)。
 僕も演劇始めた頃なんてドラマとか見てて、一丁前に「俺の方がやれる!」って根拠のない自信に満ちてたもん。今はないけど(笑)。でもその根拠のない自信を燃料に無我夢中で前に進めるもんね。
 そう、それ大事やんな。
 じゃあ、これまで関わった作品から3つ人生で意味深い作品選ぶとしたら何?
 まず『ビーチボーイズ(’97)』かな。当時の時代を代表するスターの方々と仕事できたのは今でも自分の中で大きな財産。それから「演技がもっとうまくなりたい」って悩む時期に入るんだけど、2つ目は『火曜サスペンス 臨床心理士2(’00)』。悩んで悩んで今できることをギリギリまでやったの。そしたら「強さと脆さを瞬時に見せて好演した川岡の存在感が印象深い」って初めて新聞で評価頂いて。「自分のしてることは間違ってなかったんだ!」って思えて。3つ目は『サマータイムマシン・ブルース(’05/ヨーロッパ企画舞台原作)』にしときましょうか?
 いや、「しときましょうか?」はやめてよ(笑)。
 いやいや、本当ににそーですよ(笑)。衝撃だったのよ。シリアスというかストレート演技を追及してきた自分にとって、ヨーロッパ企画の演技メソードは。
 キャリアの邪魔してない? 世の中に訴えかけるのはストレート演技の方よ(笑)。
 それ土佐くん(※ヨーロッパ企画メンバー)も言ってた(笑)。「ウチらエモーション演技下手や」って。
 劇団員全員、壁にぶち当たってるんやから(笑)。
 自信もってええよ! 役者って自分自分ってなりがちやけど、『サマー~』は現場の皆で作らなあかんなって学んだ。
 今はどういう時期?俳優・川岡大次郎は?
 今は30代っていうなかなか難しい時期で、昔ほど若手へチャンスを!って年齢でもないし、40代へ向けての助走をしてる感じなのかな…。この間、初めて本格的なアクションやってさ、「あ~まだまだ役者偏差値低いなぁ~」って。まだまだやらなあかんことがある。
 それこそ10代の頃の「無我夢中」な勢いを今一度取り戻して、ガンガンやるべき時期なのかもね。
 最近そう思ってるの。何か変に慣れてきてる感があって。昔みたいな、がむしゃら感って、いくつになってもやっぱり燃やし続けなあかんな~って。
 …同い年の俳優と話すと、自分自身も客観的に見れていいね。
 今度、同級生で飲みいこうよ。そのあと、カラオケで時代縛り(笑)。

●永野宗典(ながの むねのり)/’78年生まれ、宮崎県出身。’98年、上田誠らと共にヨーロッパ企画の旗揚げに参加。以降、全作品に出演。
information  永野宗典 出演情報/映画 「繕い裁つ人」2015年1/15~全国順次ロードショー!